本当に危険?お医者さんが答えるファーストピアスに透明ピアスを使う方法


ピアスは開けたいけど、ホールは隠したい!目立たせたくない!という方は多いと思います。

そんな人にとっては是非とも透明ピアスをファーストピアスに選びたいところですよね。

でも、ネットで調べてみると

「透明ピアスはファーストピアスには危険!」

「樹脂製シリコンは癒着するけどバイオプラストなら大丈夫」

「樹脂製シリコンを付け替えれば平気」

「透明ピアスを付けて化膿して病院に行きました・・・」

「寝る時痛くないからファーストピアスに透明ピアスがおすすめ」

などなどなど・・・・・・

サイトによって言っていることがバラバラ過ぎて、何を信じていいかわからない状態になってしまっています。

そこで、この記事では実際にファーストピアスに透明ピアスをつけることは危険なのか大丈夫なのかをプロのお医者さんの意見を元に検証していきます。

透明ピアスがファーストピアスには危険と言われる理由


透明ピアスのほとんどが樹脂製シリコンで出来ており、ファーストピアスによく使われるステンレスやチタンなどの金属と比べ柔らかく、目に見えない細かな傷が表面に付きやすい素材です。

傷に菌が入り込むと繁殖しやすく、滅菌も難しいため、ホールが完成していない(傷がふさがっていない)状態で付けると化膿や腫れなどの原因になってしまいます。

腫れてしまうと透明ピアスが埋没し、耳の中に入ってしまって取り外しできなくなってしまい、皮膚を切って取り出さなければならなくなる危険性があります。

また、化膿してしまうと分泌液が出てきて、ホールと癒着する可能性が出てきてしまいます。

トラブルが起きると、ピアスを外して処置を行う必要が出てくるため痛いだけでなく、折角開けたホールもふさがってしまうので、ファーストピアスに透明ピアスは不向きとされています。

お医者さんが教えるファーストピアスを透明ピアスにする方法


多くのお医者さんがおすすめする透明ピアスをファーストピアスに使う唯一の方法はズバリ!

病院で開けてもらう時に透明ピアスを付けてもらう!

です。

正直、どのお医者さんもチタンなどの金属製の方が安全!という意見ですが、病院で透明ピアスを付けることに対しては肯定的な人が多いです。

透明なピアスの危険性というのは、ピアスを開けた後のピアスホールが完成していないときに透明なピアスに入れ替えた場合の話です。
医療用の滅菌してある透明なピアッサーを用いてクリニックで開けた場合は特に危険なわけではありません。(略)

仙台桂仁会クリニック 鴫原康先生

当院でも金属アレルギー対応のチタンピアスと、透明な樹脂ピアスの取り扱いがありますが、どちらで施術しても問題はありません。
施術後1か月は患部を1日1回処方されている消毒液などで消毒し、清潔にしていれば問題ありません。

エストクリニック横浜院 小平典弘先生

ファーストピアスがご心配なのですね。透明ピアスの素材がどの様なものかわかりませんが、病院で開けられたものなら問題ないと思います。

大西皮フ科形成外科医院 滋賀大津石山院 大西勝先生

病院で開けるのであればファーストピアスに透明ピアスを使っても問題は無いという意見が多いようです。

ただし、あくまでも耳たぶピアスに対しての意見であり、軟骨ピアスなどの硬い部位に関しては病院に直接問い合わせてみるのをおすすめします。

セルフで開ける時に透明ピアスはNG!

上で紹介したお医者さんの意見でも以下のように言われています。

「・・病院で開けられたものなら問題ないと思います。」
「医療用の滅菌してある透明なピアッサーを用いてクリニックで開けた場合は特に危険なわけではありません。」

つまり裏返せば、病院以外であれば問題だし、危険ということです。

なぜセルフで開ける場合は危険なんでしょうか?

適切なファーストピアスの素材を選ぶことが難しい

ネットでも「バイオプラストというデンプン由来の素材ならファーストピアスで大丈夫」とか、「医療用樹脂製シリコンだから大丈夫!」という意見が見られますがこれは都市伝説に近いです。

バイオプラストとはデンプン由来の素材で一般的にシリコンなどと比べると癒着しづらいと言われていますが、ちゃんとした研究結果が提示されておらず、雑菌の繁殖を抑えるという研究はありません。

バイオプラストなら大丈夫ということはありません。チタン製のピアスには劣ると思います。(略)

東京中央美容外科 美容皮膚科福島院 安本匠先生

医療用樹脂製シリコンも特に傷口に使用するのを目的に作られておらず、定義も曖昧なため、普通のシリコンと比べてどういった点が優れているのかをちゃんと説明している販売元はほとんどありません。

滅菌できない

病院と同じ素材、同じ透明ピアスを手に入れることが出来たとしてもやはりセルフではおすすめできません。

理由は、個人ではちゃんとした滅菌が難しいからです。

雑菌が繁殖しやすい透明ピアスの場合、チタン製などと比べても付ける段階でちゃんと滅菌処理されている必要があります。

しかしながら、医療従事者で無い限り、完全な滅菌を行うことは難しく、ピアスを滅菌しても、その後に滅菌していない指や耳に触れてしまったら意味がありませんし、手袋をしても、手袋に雑菌がいないわけではありません。

ピアスを開ける際に正しい消毒、正しい清潔操作をしないと、滅菌ピアスを使っても手で触れるなどして一瞬にして未滅菌ピアスになります。清潔操作は訓練された医療従事者でないとできないと思います。

東京中央美容外科 美容皮膚科福島院 安本匠先生

ファーストピアスに透明ピアスを使う方法まとめ

ネットには「医療用」「ファーストピアスOK」などというキャッチフレーズの付いた透明ピアスがたくさんありますが、これらのほとんどは根拠はありません。

透明ピアスをファーストピアスに付けたい!という消費者の心に漬け込んでたくさん売りたいというショップ側の戦略であることが大半です。

もし、本当にファーストピアス用、医療用なのであれば、どういった研究結果を元に雑菌が繁殖しにくいや、どういった製造方法で医療用の何に使われている素材と同じかをしっかりと表記するはずです。(その方が安心感もあって売れるはずですし)

ピアスを開けるのは気軽に思われていますが、誤った方法で行うと一生しこりが残ってしまったり、痛みに数ヶ月悩まされたり、耳がただれてひどい外見になったりと、トラブルが多いので自分の体を大切にしましょう。